シンガポールは歴史も文化も無い国?これからどんどん作っていく国です。

シンガポールは今年建国50周年を向かえました。国を挙げた盛大なセレモニーが行われた建国記念日を過ぎてもまだお祝いモードが冷め切っていません。

よくシンガポールは「成功した北朝鮮」だとか「歴史も文化も無い国」だとか揶揄されることがしばしばありますが、完全に間違っているとも言えないと思っています。

北朝鮮と比べるのはあまりにも失礼なのですが、このように言われる理由というのが、事実上の一党独裁体制、故リー・クアンユーの政治方針でしょう。

しかし、シンガポール国民が自ら人民行動党(PAP)に投票しているというのが実際のところで、全体の投票率は90%超、PAPの得票率は約70%です。

 

「歴史も文化も無い」ということに関しては、まあ建国から50年ほどしか経っていないということもあり、「これぞシンガポール!」というものがあまりないのは事実かもしれません。

しかし、シンガポールは外国人を積極的に受け入れ、「世界一ビジネスをしやすい国」としてそのアイデンティティを作り上げてきたように思います。シンガポールと似たような政策をとっている国は他にありません。

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シンガポール全体でまとまった文化というものは無いかもしれませんが、中華系、マレー系、インド系それぞれ個別の文化は大切に守られています。ブギスには中国仏教のお寺とヒンドゥー教の寺院が隣り合っているところがあります。もちろんイスラム教のモスクもありますし、キリスト教の教会もあります。

それぞれの民族にはそれぞれの生活習慣と文化があります。このことを無視してはいけないと思います。

それでも文化ガーとのたまう人は、やっぱり日本人に多いんですよね。自分は何も努力していないくせに、長い歴史と文化を先人が作り上げてきたがゆえに、威張る権利もないのに威張り倒すやつが。ほんと、東南アジアというだけで全てを上から目線で語るニッポン人の多いこと。一人あたりのGDPはとっくにシンガポールのほうが上ですし、彼らは大半の日本人よりずっとマシな生活をしています。

 

シンガポールは、これから文化・歴史を作り上げていく国です。教育に莫大な投資をしているこの国は近い将来、多くの世界的リーダーを生み出し、さらにその名声を高めていくことだと思います。

これから人口が激減して、経済もダメになって文化も残せなくなっていく国とは違うのです。

ま、日本に残された希望の光といえばクールジャパン()でゴリ押しされたアイドルグループとキモオタアニメぐらいですかね。てか、それって文化なんですか?笑 そういうのがこれから作られていくんでしょうか?

せいぜいがんばって下さい。